口腔崩壊の子どもが東京で3校に1校…学校をプラットホームにした子どもの貧困対策を

口腔崩壊の子どもが東京で3校に1校…学校をプラットホームにした子どもの貧困対策を

区内小中学校の歯科検診後の治療はどうなっているのか?
要治療でも受診してない子どもの実態把握と対策が必要

11月13日付東京新聞に「子どもの口腔崩壊 東京で3校に1校」の見出しに目が留まりました。以前から貧困や格差が口腔健康の格差に影響していると指摘されてきましたが、この記事にはびっくり。この調査は、開業医の「東京歯科保険医協会」が都内の全小中学校に昨年実施(都内公私立小中学校489校・回収率23%)。回答の中で口腔崩壊の子どもがいた小学校38・3%、中学校29・9%。要因は、経済的困難、歯科に行く時間や精神的余裕がない、ネグレクトなどの疑いもあるようです。
23区は基本的に中学生まで医療費は無料であり分析が必要です。
荒川区の学校が回答したか否かはわかりません。そこで区に確認すると、年2回の歯科検診で要治療の子どもがその後受診したかどうか把握していませんでした。各校で養護教諭が要治療の子どもの受診状況を追っているようですが、90%以上の学校もあれば、かなり低い学校もあるようです。
区内の子どもの実態把握と養護教諭の加配も行いきめ細かい対策を実施すべきです。子どもたちの将来の健康にかかわる大事な問題ではないでしょうか。

【口腔(こうくう)崩壊】 明確な定義はないが、10本以上の虫歯や歯根しかないような未処置の歯が何本もあり、食べ物をうまくかめない状態を指す。栄養状態が悪くなり、体の成長やあごの発達などに影響する恐れがある。歯科を受診できない背景として貧困問題との関連からも注目され始めている。